
チャートという岩石は,堆積岩の一種で,石英分(SiO2)に富み,珪質の骨格を持った微生物の遺骸が深海底に降り積もってできた,と考えられている。しばしばチャートの層と薄い泥岩層とが交互に繰り返して,板を重ねた様に見えるので,層状チャートとよばれている。
写真では,チャート(灰白色)に比べ,泥岩層(黒色)は柔らかいのでくぼんで見える。玖珂層群は,かつて「秩父古生層」の一部とされたが,放散虫などの微化石の研究から,主に中生代ジュラ紀にできた地層であることが明らかにされ,1970年代後半~80年代に日本の地質学の基本概念が「地向斜造山論」からプレートテクトニクスへと大転換するきっかけとなった地層の1つである。玖珂層群は,チャートのほか,泥岩や砂岩を主とし,玄武岩質の火山岩・石灰岩などを含み,古生代後半から中生代ジュラ紀末まで,いろいろな時代の岩塊が混在した地層である。現在では,海溝付近で,深海底の堆積物や火山岩と陸源の堆積物とが混在してできた「付加体」という地質体であると考えられている。
写真の露頭は,錦川の支流根笠川の河岸にあり,旧玖珂鉱山の跡地を利用した娯楽施設“ムーバレー”の入口から400mほど北の駐車場脇から下りることができる。
岩国市美川町 根笠川
1.写真の対象や風景の中には,国立公園・国定公園・天然記念物・史跡・名勝等の指定地,また私有地が含まれている場合があります.
指定地の調査や試料採集には,関係法規に従った手続きや地権者の許諾が必要です。
調査・採集に際しては,日本地質学会の「野外調査において心がけたいこと」などを参照して下さい。
また指定地以外でも,貴重な露頭を壊したり,私有地に無断で立ち入って地権者と問題を起こさないよう,利用者各自の良識と責任において注意して下さい。
2.「山口ジオフォトツアー」の著作権は山口地学会に帰属します。
山口地学会の許諾なしに,複製・頒布をしたり,内容に手を加えたりしないで下さい。
研究論文や出版物に使用する場合は,山口地学会に許諾を求めるとともに,適切に引用して下さい。
また不特定多数の人が閲覧するようなホームページやブログなどへの使用はお断りいたします。
お問い合わせはこちら
3.授業・実習・社会教育などを目的とした個人的な利用については許諾を要しませんので,適切な引用を行った上で積極的にご利用下さい。
4.利用に際しては,出典を明記(引用)して下さい。
山口太郎,「タイトル」,山口地学会ホームページ,山口ジオフォトツアー(最終更新日)